夢の中で、コーヒーのいい香りが薄っすらする。
インスタントじゃない。
ちゃんとコーヒーを点た香り。
私、コーヒーメーカー持ってた?
( ゚д゚)ハッ! 違う。
昨日、五条とここに泊まったんだ。
隣に彼が居ない。
昨日の夜
五条と・・・///したんだった///・・
急に恥ずかしくなる。
朝日が窓に差し込む。
ソファーに居る五条の姿は分かるが
表情は眩しくて分かりにくい。
外は快晴なんだな。
タオルを肩に掛けている。シャワーしたのかな?
Tシャツにパンツ(下着)姿。
リラックス五条。プライベート感がリアルだな。
夢じゃない。
風呂。シャワーって言わないんだ。
フフフ、ぽい。
朝から変わらないテンションなんだね。
いま絶対、イジワルな顔になってるハズ。
いやなヤツ。
昨日から五条と居れることが嬉しい。
ちょっと恥ずかしくもある。
くすぐったい気持ち。
でも、今の1番の問題は…
ベットから出れない事。
ベットの中にいる私は
キャミソールとショーツのみの姿。
確か、昨日ベット側で服を脱がされた。
で、服はベット横の小さなテーブルに置いたはず。
今はテーブルに私の服が一切ない。
五条の居る、ソファーに掛けられている。
何故か重なった衣類の1番上に、ブラジャー。
容疑者は五条悟(18)
だいたい読めた。
絶対、確信犯だ。
なんで、ハキハキそうゆー事言えるかな。
ゔーん。そっちに行ったら行ったで
トラップがあるか、五条の攻撃も想定できるしな。
行くには危険だけど、
服着たい。
このやり取りを面白がっているうちは、
もはや無駄な抵抗だろう・・・
潔く、自爆するしかないか。
初めての朝って、こんな感じなのかな。
もっと、こぅ、ロマンチック?みたいな…さ。
腕枕で、おはようとか。チュッとか
なんだろ。さっきから私、生贄にされてる気分だよ…トホ
掛けてる布団を、みの虫みたいにカラダに巻きつけながら
起き上がろうとすると
ベットに五条が来た。
手にしていたのは、五条のシャツ。
手を伸ばすと、サッとベット横のテーブルに置き
彼が、ベッドの中に入ってくる。
ヤバい意味がよく分かんないんだけどな。
真っ直ぐ私を見つめる彼。
宝石みたいな瞳に吸い込まれていく。
昨日は、真っ暗にしてもらった。
恥ずかしくて、少し怖かったけど
五条が安心させてくれた。
何だかんだイジワルしてくるけど、優しいよね。
今は明るくても、ちょっと恥ずかしいだけ。
………………………………………………………………………………
キャミ、ショーツで普通にバスルームへ行く。
あれ?さっきまで、このカッコで歩き回れなかったのに、
全然平気。
これができなくてモジモジしてたのに・・・
いつも足が止まると、五条がきっかけを作ってくれて
気づけば、解消できてるんだよね。
さっきは恥ずかし過ぎて言えなかったけど
一緒にいれて嬉しい。
ロマンチックとは言えないけど
さっきお礼を言われた時、五条が照れていて
驚いた。ちょっと可愛く見えた。
私の初めてが五条で良かった。って思った。
首元のネックレスも大切にするよ。
私からも、ありがとね。
あとで、お茶しながら伝えよう。
ーバスルームー
カチャ(お風呂上がり)
ーリビングー
連発したくしゃみを聞いた五条は
風邪引いたら大変だ!と慌てだし
お湯をため、結局二人でお風呂に浸かる事になった。
ーバスルームー
<第1回どこまで絶えられる?あなた選手権>
昨夜
萎え悟 3回
今朝
恥ずかしあなた 3回以上
結果報告
数字上 五条悟勝利
気持上 あなたの恥ずかしがる姿を見ては
興奮メーター振り切り、計測不能の為
五条悟失格
繰上げ勝者 あなた
ーendー
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。