第12話

過去のこと 12
2,564
2023/02/23 11:53















海人はあの後、目にいっぱい涙をためて、叔父さんに抱かれて向こうに行ってしまった。











玄樹
玄樹
優太にぃ.....グスッ






玄樹の方を見ると、泣いていた。






玄樹だけじゃなく、勇太も。




頬には数えきれないほどの涙の跡があった。



そんな彼らに、俺は何も言う事が出来ない。



言葉がつまって、何も出てこない。
























優太
優太
っ.......はぁっ、














ため息が漏れる。



俺も、泣きたかった。



声を上げて泣きたい。



だけど.....








































叔母さん
そろそろ.....紫耀くんと廉くん、行こうか。













そう。















今度は、紫耀と廉との別れの時だから。


















優太
優太
っ..........紫耀、廉。行っておいで?













二人をできるだけ安心させたくて、優しく声をかけた。












つもりだった。














廉
ん、グスッやぁ、だ!
紫耀
紫耀
優太にぃ抱っこしてぇ、




















その言葉は、別れの時であることの証明する言葉だったようで、二人の涙を呼んだ。





















優太
優太
紫耀、廉.....











廉
ねぇかいはぁ〜?グスッ
優太
優太
........っ、

















泣きたくて泣きたくて、仕方がない。

























けど、何があっても泣かない。




これだけは、ちゃんと守っておかないといけない気がしたんだ。










































優太
優太
紫耀、廉!






























しょうれん
!!









































優太
優太
.............またな。ニコッ





















俺はそう言って目尻を下げた。
























また、再会できますように。






















そんな願いを込めて。







































































































































迷う時は険しい道へ

今日よりも若い日は来ないから

街を染め日が昇る

We are young

過去の自分がきっと君の背中を押すよ


世界に一つだけ 始まる story

目覚めた空の果て

見上げてひとり











 
  


























プリ小説オーディオドラマ