第8話

過去のこと 8
2,833
2023/02/10 23:00


優太side













あれから一週間。












俺たちの別れの日が刻一刻と近づいてきている。










本当に辛いし、


出来ることなら離れたくないのが正直な気持ちだけど、

























"俺たちはここで終わらない"。














それを、誰よりも知ってるから。



















一度は折れた心だけど、何度だってやり直せる。


















だから、














俺は、前に進み続ける。






























優太
優太
🍳🔪あ、玄樹、勇太!紫耀達風呂入れてくんない?
玄樹
玄樹
了解~!!
勇太
勇太
紫耀、廉、海人!お風呂入ろっか
海人
海人
トコトコはいりゅー!
紫耀
紫耀
しょうはね、しょうはね!ん~と、玄にぃとはいる!
玄樹
玄樹
は~い笑一緒に入ろうね
廉
れぇも、れぇも!玄にぃといっしょ!
玄樹
玄樹
仲良く入ろうね~
廉
んへへっ(*´▽`*)
海人
海人
かいはね、ゆーにぃとはいりゅ!
勇太
勇太
二人ではいっちゃおっか?!
海人
海人
はいりゅはいりゅ!










なんかもう6人で住めるんじゃないかってくらいちゃんと生活できてるし。笑











まあ、そういうわけにもいかないんだけどね。






















  









~一週間後~



















ついにこの日が来てしまった。
























優太
優太
...........















バカだな、俺......












大丈夫だって、思ってたはずなのに。









全然ダメじゃんか....









海人
海人
ゆったにぃ!!だっこぉ
優太
優太
あぁ......っしょ
海人
海人
んへへっ、


 



末っ子の海人は、何が起こっているのか分かっていないらしく、呑気に俺に抱っこを要求してくる。






廉
げんにぃっ、抱っこ!
玄樹
玄樹
あ、うん、




それは廉も同じようで、海人と同じように玄樹に抱っこして貰っている。









そして、二人よりも年が一つ上の紫耀は、俺たちが元気が無いのに気づいてご機嫌斜め。







勇太
勇太
紫耀~?紫耀は勇にぃの所来る?
紫耀
紫耀
んっ......









皆、気づいているにしろ気づいていないにしろ、今日ここでお別れなのには変わりない。







ちなみにここは、新幹線乗り場だ。





けど、ここから海人は東京方面へ、紫耀と廉は名古屋、大阪方面に乗って現地に向かう。





そして俺は埼玉にある叔父さんの家へ。




玄樹と勇太は千葉の叔母さんの家へ向かう。














向かう場所がそれぞれ違う。










その事実が、何より俺の心を傷つけた。













ふと顔を上げると、早くも玄樹の目に涙が浮かんでいる。










俺は長男なんだから、ここは俺が慰めてあげないと。










そう思っても、足がすくんで動いてくれない。












これから先、俺がみんなの背中を押してあげられないかもしれない。
 












それを考えると、どうしても声をかけることはできなかった。
















叔父さん
...........優太くん。









俺の顔は相当強ばっていたのだろう。 







心配した顔つきで、叔父さんが声をかけてきた。






優太
優太
あぁ.......すみません

叔父さん
いや、大丈夫だよ。それより.....出発の時間まで、あと三時間あるんだ。だから、駅周辺を皆で散歩するのはどうだろうと考えたのだが....どうだ?

優太
優太
えっ......良いんですか、?

叔父さん
もうすぐ別れの時だからね....。最後に6人で遊んできて欲しい。ほら、お金はあるから。

優太
優太
っ.......ありがとうございますっ、感謝します!!















そうして俺らは別れの前最後の時間を確保した。


 





















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