第25話

倖&光咲
360
2018/12/01 05:52
『ねぇ、放置してていいの?』と呆れ顔でスマホを覗き込む光咲が言う。俺もそう思っていたけど  光咲と休憩所でのんびりしている時間を終わらせたくない思いもあり

「まだいいでしょー。翔琉もこう言ってるし」
『そうね。私はスマホの充電減らしたくないから電源消したわ』
「マジか。じゃあ俺も」

3数時間前から溜まっている未読メッセージに申し訳なさを感じながらスマホの電源を落としポケットに直す
乃愛からは
『どこー?』『帰った?』
そんなことが送られ定期的にスタンプが送られてくる状態
スマホの充電が減るからやめてほしいけど
翔琉から数十分前に
『もうちょいウロウロしてて。』
とだけ表示されているメッセージ

(確信犯かよ)

と口角をひくつかせて 心の中で乃愛に(がんばれ)と激励した


光咲は俺と代わるようにスマホの電源をいれてメッセージアプリを開く 既に乃愛のことは通知オフに設定されていた。

『あ、翔琉から5分後観覧車で合流しよって』
「おお、デートはもう満足したのかな」
『どうだろ。乃愛からのSOSが凄いことになってるけどまぁいっか。』
「相変わらずつめてぇー」
『あら、愛があっての冷たさよ』
「俺には甘々なのに?」
下から覗き込んでそう言えば光咲の顔がみるみる赤く染まっていく

『〜っ!!バッカじゃないの!!?早く、チョロス1本買ってきて!』
「はいはーい」

頬がじんわりと赤く染まってるのを必死に冷まそうと手を当てる光咲が可愛くてつい頬が緩んでしまう。まぁ2人にしてくれたことは翔琉に感謝しなきゃな



「──ん?」



売店で並んでる時に目に入ってきた男に目をよく凝らす。そこの場所だけ少しさわがしく人集りができていて中心にいる人物に驚く




「翔琉の兄さん」



翔琉の兄さんである奏多と隣には知らない女が人集りの中心にいた。翔琉と奏多の双子は珀英では有名人で名前と顔は知っていた。あ、あとはあの人も乃愛のことを好いていることも。これは翔琉から聞いたけどな


それなのに隣に女がいることが気になる。
んんー、あの女どっかで見たことのあるような…と少し記憶を掘り起こしてみるものの思い出せず (まぁどこにでもいそうなヤツだし)とすぐに興味をなくし チョロスを2つ購入した。


なんか面白いことになりそ〜と少しの期待を胸に秘め光咲のいる席に戻ろうと歩を進めた


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