第13話

睨む人は…
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2018/08/30 07:56
菜子side


授業が退屈すぎて ずっーと窓の外をみていた

私が考えるのは
さっき、翔琉君のそばにいる女、白瀬乃愛。

あいつから言われた言葉が私の頭を反芻して苛立ちが収まらない。


翔琉くん、どうして?
・・・なんで、その目で白瀬をみつめるの?私をみてよ。あんな可愛げ無い子より…腹黒女より

──私の方が翔琉くんにふさわしいのに。



・・・ポキッ、シャーペンの芯が折れる。
こんなことをしても、少しの気休め程度にしかならない。



───・・・「あ、」
思わずもれた声。他のみんなは気づいてない

「な、んで?」
掠れていく声。


視界に入ったのは渡り廊下に 恋人繋ぎをしている

翔琉くんと


───白瀬乃愛


翔琉くんの顔は赤くなっていてーー、


瞬間 私の中の何かが切れたようなきがした。

「そっか。」
何か吹っ切れたような気がする。それと同時に翔琉くんへの愛おしさがとまらない。
これを、貴方へちゃんと届けます。

どんな手を使っても。

貴方の手は私のために。
貴方の横は私の席。

さっき、赤くなっていたのは気のせい。
その顔を見つめることができるのも私だけ。


口角が上がっていくのを感じた。

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