第9話

きゅう
2,484
2021/06/26 03:52




上手く笑えているか分からない。




(なまえ)
あなた
ごめんね、今すぐ片付けるから!
ジミン
ジミン
、、、、
(なまえ)
あなた
えっと、ココアを飲もうとしてね!
マグカップを取り出そうと、
食器棚を開けたの。
(なまえ)
あなた
そしたら、ジミナのマグカップ
の後ろに自分のマグ…
ジミン
ジミン
、、、、




ジミンは何も言わずお風呂場に消えた。




(なまえ)
あなた
説明してたじゃん。
(なまえ)
あなた
彼女が怪我してるのに、
何も言わないの?心配じゃないの?




また涙が混み上がってきた。




ダメだ。




泣いちゃダメ。




そんなことで泣いてどうする?




我慢我慢。




(なまえ)
あなた
ったぁ、消毒しないと、((泣




"痛み"という感覚が




私に戻ってきたみたいだ。




下唇を噛み締めながら




刺さっている破片をとると、




また襲ってくる痛みと悲しみ




それはまるで、




現実を突きつけられたみたいで。




(なまえ)
あなた
うう、((泣




泣きながら




散らばった破片を片付けて、




手にリバテープを貼る。




もう何も考えたくなくて




布団に潜り込んだ。



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それからいつまで経っても




ジミンは寝室には来なくて。




心のどこかで期待していた自分が恥ずかしかった。




小説やドラマでよくある




「寝ている彼女の頭を撫でながら、『好きだよ』」




っていうシチュエーションを待っていたのに。




(なまえ)
あなた
現実って上手くいかないもんだ。




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