何だったの、?
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元々、群れて行動するのが苦手だった私は
友達がテヒョンアぐらいしかいない。
スマホを見ると、いつ充電したのか、
90%近くまであった。
そのまま、電話帳の覧をスクロールしていく。
どうして登録してあるのだろうか。
テヒョンアの下に"チュナ"と書いてあった。
これはチュナさん?
でもここでテヒョンアに電話をして
これ以上迷惑をかけることはできない。
私はダメもとで"チュナ"と書いてある枠の緑色のボタンを押した。
プルル、プルルル、プルル…
ーー、。
3コールほどで繋がった電話。
何を話したら良いのか、お互いに沈黙が続いてしまう。
こんなことを出会ってすぐの人に言うべきか迷ったが、
頼れるのはチュナさんしか居ない。
"ホームレス"
普段聞かない表現をするチュナさんに自然と笑みがこぼれる。
ジミナの家の近くにいると告げて電話を切ると、
道の端に座り込む。
12月14日21時30分
と表示されているスマホの液晶画面をボーッと眺めながら、
あともう少しでクリスマスだな。
とか、
今年は独りかな。
とか、考えていた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。