第43話

044 強制的に...
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2018/08/15 20:39


その後、山田くんを連れて、ファミレスへ行った。
涼介
俺、ファミレスとか久しぶりかも
あなた
ここプラネタリウム後に来ること多いんですけど、いつも人が少なくて落ち着くんです


お客さん少ないから、いつか潰れるんじゃ
ないかって恐れはあるけどね。
あなた
あの...
涼介
なに
あなた
食べる時くらい、マスク外しません?
涼介
言われなくても、外すって


山田くんが、ベシッとマスクを机に置いた。


ムキになってるその姿がちょっと面白い。
涼介
じゃあ俺からも言いたいことあるんだけど
あなた
なんですか
涼介
敬語だったり、タメ語だったりさ、どっちかにしてほしいんだけど?


...あー、そこか。



そこは、自分でもずっと思ってた。
あなた
なんかテンションで...
涼介
俺ら同い年なんだし、タメ語でいいじゃん
あなた
でも、人間の格が違うというか...
涼介
くだらねぇー。そういうの興味ないから。タメ語にしろ


最後は山田くんらしさ全開で、強制された。






それから程なくして、山田くんが注文した
ハンバーグだけ机に置かれた。
涼介
うわー、うまそう!


ハンバーグ見ながら、嬉しそうな山田くん。



食べ物を目の前に待たせるのも可哀想だし。
あなた
先に食べていいよ


って言うと、待ってましたばかりに食べ始めた。



もうさ、この人、遠慮って言葉はないのかな?
涼介
あっつー!やっべ、うめぇ!


はいはい、良かったですね〜。



注文した食べ物がまだ来ない私への嫌味かっての。
涼介
ふっ、仕方ないなー
あなた
なに


人をバカにする言い方に呆れてると、
涼介
早く口開けて
あなた
は?
涼介
はっ、じゃねぇよ。恥ずかしいから早く。はい、あーんって


しぶしぶ口を開けると、
涼介
な?美味いだろ?


山田くんは自分のハンバーグを切って、
口に入れてくれた。



超恥ずかしかったけど!!



それより、何より、さっきまで憎たらしかった山田くんの優しさに感動して、なんだか無駄にドキドキして、心臓が痛い!

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