第52話

051 褒めたら
1,682
2018/08/14 11:09


さっき来たばかりのような気がするけど、
あっという間に夕方。



高速に乗って、引き返す。



ひどい渋滞もなくてすぐ着いちゃいそう。


1日ってこんなに早く過ぎるもんだっけ
なんて少し寂しい。


ボーッとしながら、山田くんのことを見てしまってて、それに気づいたらしく声をかけられる。



涼介
なに?
あなた
山田くんって整形でもしてるの?
涼介
はぁー?
あなた
あ!ごめん!横顔綺麗だなと思ったから


鼻は高いし色々角度が美しいなって。
涼介
もう、そんな見んな
あなた
ちょっと、手邪魔なんだけどくさい!


山田くんが、空いてた片手を私の顔の前に
出して来た。
涼介
くさくねーわ、さっき手ピ〇ジェル付けたばっかだし
あなた
それがくさいんだって
涼介
悪いけどさ、お前の臭さには負けるわ
あなた
は?くさくないから


でも、そんなこと言われたら気になるから
ハンドクリームを塗った。



それから、山田くんと向かったのは私が
リクエストしたこの前行った海だった。



車を停めてすぐ降りようとすると
涼介
うるさいから連れてきてやったからな


って言われたけど、そんなの気にしない。


連れてきてもらったこっちのもんだ。



早速、海に向かって走り出すと後から
爽やかな顔で歩いてくる山田くん。
あなた
早く、遅いんだけど!
涼介
そんなはしゃいでっと、ぶっこけるぞ
あなた
何?短足なの?


いつもの仕返しでそう返せば、山田くんが
ものすごいスピードで海の方へ走ってきた。
涼介
短足はおまえな


そう言われて、おでこにデコピンを食らった。


これが痛いのなんのってね。
あなた
手加減してよ!
涼介
今のは喧嘩振ってきたお前が悪い


はー!?


自分だっていつも言ってるくせに!


人のこと短足短足って!!

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