第147話
ライバル校⑦
大会当日
慶一郎は食堂で黙々と朝食を食べていた。
そこに匡也が何も言わずに隣に座る。
慶一郎はにやにやしている匡也を
無視して朝食を食べ続ける。
慶一郎がお皿を片付けようとすると
立ち上がりそうだった慶一郎の肩を
ぐっと抑えて、匡也は慶一郎の耳元で
囁いた。
慶一郎は匡也の顔をギョッとした
大きな目で見た。
慶一郎は匡也の胸ぐらを掴んだ。
そう言って、匡也は食堂から去っていった。
慶一郎は目に涙を溜めていた。
慶一郎がさつきの声に反応して
見上げるとさつきは頬に涙を
流した慶一郎に驚く。
さつきは慶一郎の頬を小さい手で包む。
慶一郎はさつきの胸に顔を埋めて
ぼろぼろ泣き始めた。
慶一郎は落ち着いたあと、悩んだ結果
さつきにさっきのことを全て話した。
さつきは慶一郎の額に軽くキスを落とした。
慶一郎はさつきの腰を抱き
引き寄せて、口付けする。