第9話

「命をかけた最終選別④」
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2020/02/16 09:26
赤坂 千春
赤坂 千春
春の呼吸 壱の型 桜吹雪!!
そう言って鬼の首を何回切ったことか、千春はため息をついた。今日が最後の7日目だから、最後だと休むとすぐに鬼がやってくる。千春はもう体がクタクタだった。その時目の前で人間が倒れていることに気づいた。
赤坂 千春
赤坂 千春
大丈夫ですか?
声をかけるが、返事がない。首元に手を当てるともう脈がなかった。周りを見回すと5人ぐらいの人が倒れていた。そう千春が確認していた時、体が大きい鬼が千春に声をかけてきた。
もう全員死んでるから無駄だ。お前も弱そうだなぁ。
赤坂 千春
赤坂 千春
これ全部あなたがやったのね。
そう言うと、
当たり前だ。鬼にならないか誘ってやったのに、聞かねえからなあ。
その瞬間、千春の頭の中で何かがブチッと切れた。同時に鬼の首に切りかかる。
赤坂 千春
赤坂 千春
春の呼吸 漆の型 狐突き!!
そう鬼に刃を当てるが千春は愕然とした。
赤坂 千春
赤坂 千春
硬い…。どうして切れないの??
振り抜くことができなかった。腕に力がなかったのだ。そんなことを考えていると、鬼の腕に乗っかっていた千春は地面に振り落とされていた。
そのまま鬼が近づいてきて、
これで終わりだ。
と言ってくる。
もうダメだと思っていた時、
まだわからない人
まだわからない人
水の呼吸 弐の型 水車!!
という声が聞こえた。
そこにはある人がやってきていた。

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