前回のnormal endの途中から…
明里side
ヒュンッ……
そう。二人は……
真っ白な砂が広がる校庭へと、真っ逆さまに落下していた。
私は……雪ちゃんのその先の言葉を聞き取ることは叶わなかった……
屋上の人達side
しばらく、暗い、暗い空気が辺りに漂っていた。
が、それも、ある人の声で破られる。
そうして、後追いは満場一致で決まった。
今まさに、グルッペンが飛び降りようとした時。
『やめて!!』
大きな制止の声がかかった。
その言葉を最後に、二度と声は聞こえなくなった。
今日も九人と六人は、「二人」がいない世界で息をする。
True END
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!