第13話

No.13
1,657
2019/04/13 12:49
あなたside








そんなことを考えていると、
自分の階に到着してしまうエレベーター。




降りなきゃ、と思っていると、
その男の人も、エレベーターを出る。、





·····同じ階なんだ、








その男の人を見ながら、エレベーターから出ようとすると、エレベーターと、床との間でつまづいて転びそうになる。





片岡
片岡
わっ...、!




転ぶ、そう思って目をつぶると、
ふわっ、と香水の香りに包まれる。









...痛くない、?






瞑った目を開けると、そこにはさっきの男の人が、





彰吾
彰吾
...大丈夫ですか?





色々状況が飲み込めなくて、
何も言えずにいると、






彰吾
彰吾
あ、!...痛かったですか、?




すごい心配そうにこっちを見てくれてる。











この目、





片岡
片岡
さっk·····
彰吾
彰吾
え、痛かったですかね、!?





どうしよう、この人すごい焦ってる。

ていうか、この男の人誰だか分かってしまった。












さっき、一目惚れした私の大好きな人だ。







どこの誰かも分からない彼...。







見間違えるわけない。


こんなに好きになっちゃったんだから。








片岡
片岡
いや、大丈夫です·····






そう分かった瞬間目が合わせられなくなって、
思わず目を逸らしてしまう





彰吾
彰吾
·····ほんとに、?





急なタメ口に、ぱっ、と顔を上げると、
にこっ、と笑った彼。





彰吾
彰吾
...さっきの、クレープ落としちゃった子だ!





そう言いながらまた笑ってくれた




覚えててくれたんだ






でも、なんて答えていいか分からなくて
目を見つめたまま、固まってしまう。

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