あなたside
原宿帰りにホテルに向かいながら、
睡魔と格闘
結局まだあの人のことを忘れられなくて
何度も何度も思い返してる
部屋に入りそんなありえない事を考えてみる。
制服をハンガーにかけて
ジャージを持って支度して
一人部屋の鏡に向かい合いながら溜息をこぼす。
お風呂でまた私は1つ溜息をこぼす。
お風呂から出る
動く気もなくて、ベットに寝っ転がって携帯をみる。
インスタを開いて、ぼーっと、眺める
いつも通りな感じ·····
クレープの前以外何も食べてないことに気がつく。
髪型だけ少し直して、マスクをつけ下に降りる
そっか、東京じゃんあたりまえか
さっさと買うものを買って部屋に戻ろう、
そう考えて、必要なものを手に取り会計を済ませる
コンビニから出た瞬間の風が冷たくて、
首を竦める。
エレベーターのボタンを押して、来るのを待つ。
ポーン、と音がして到着するエレベーター
誰か乗る人がいないか確認して、
扉の閉めるをおす。
あと少しで閉まろうとしている扉に、
突然挟まれる足。
あまりにもビックリして、声が漏れてしまう。
ゆっくり、扉が開くと、乗り込んでくる男の人。
今日原宿であった人に似てるなーなんて考えながらちらりと見る
マスクをしているのに、髪型は綺麗に整えられてて、手にはビニール袋。制服を着ている
なんで、気づかなかったんだろう、
まずは、謝らなきゃ。
それだけ言うと、前を向いてしまう男の人。
·····どこかで聞いたことあるような声。
あの男の人だ
でもそんなの考えすぎだと思い
一人でいろいろ考える
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。