孤児院の朝は早い。
6時半には起床し、7時には朝食が始まる。
あなたは女子最年長、調理係だ。
同じく調理係を任されているのは宏太。
そう、あなたの初恋の相手。
同い年であなたと孤児院の最年長を担っている。
私は、この恋を捨てたくない。
孤児院の人数は約20人。
最年少で1歳だ。
あなたは6歳、宏太は5歳でここにきた。
あなたは親が事故で亡くなり、宏太は親が自殺した。
2人とも、苦しみの中生きてきたといっても過言ではない。
朝6:00
その言葉が一日の始まりを告げる。
よし、今日も1日頑張ろう。
そう伝えてくれるのだ。
母さんとは、いわゆる“育ての親”。
孤児院の職員、とでも言っておこう。
屋敷とは、この孤児院のこと。
家でもいいが、屋敷と言っていいほど広いのだ。
そう話しながらパッパッと料理を済ませていく。
もう6:30だ。
宏太は男子寮、あなたは女子寮&乳幼児担当で起こしに行く。
口は悪いが優しいお姉ちゃん。
一方、宏太の方は…
光は同い年。
私たち最年長組の1人。
お笑いセンスがあり、よくみんなを笑わせてくれる。
雄也も同い年。
見た目は怖そうに見えるが、心は誰にも負けない優男くん。
慧も同い年。
テキトー男子だが、ちゃんと人のことを考えてくれる。
大貴は1つ年下の男の子。
可愛いフェイスだが、真面目くんで強い子。
思い切り上に乗っかる子ども達。
かわいいから許しちゃうよね。
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これが日課。
あとは自由に庭で遊んでいい。
ただし、5時過ぎたら屋敷内のみ。
屋敷を出たら罰として掃除手伝い。
皆笑顔で、こんな幸せな時間がずっと続けばいいのにな。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。