🐭「 スアわりぃ 」
あなたを更衣室に残してスアの元に戻る。
🍉「 全然 大丈夫ですよ !! 」
そう言って微笑んだ仮面の下は
どんな顔をしているんだろうか。
こいつは常に仮面を被っている。
自分が傷つかないように 自分を守る為に …
傷つくことに慣れ 諦めたあなたとは
全く逆のタイプだろう。
そんなことを考え 冷静になろうとしていると
🍉「 あの……あなたと何かあった ? 」
恐る恐る いつもの余裕たっぷりのスアからは
想像がつかないような様子で
そんなことを聞いてきた。
🐭「 … 別に何もねぇよ 」
余計な詮索するなと 圧をかけると
無言になってしまった。
🐭「 スアは 好きな奴いんの ? 」
沈黙を埋めるための
俺にとっては無意味の この質問は
スアにとってはそうでなかった。
🍉「 えッ ?! あ ー え … 」
反応に困ったようで 暫く 黙っていたスア。
そして こっちを向いて冷酷な笑みを浮かべた。
🍉「 私が唯一欲しくて でも ……
私を愛してはくれない人 」
その直後 唇に熱いものが触れた __
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。