『 過去、、 』
その言葉が頭の中でリピートされる。
すると、
ガチャ
扉が開き、反射的に眠っている
振りをしてしまった。
🐭「 もう、寝てんのかよッ、 」
入って来たのはユンギさん。
目を閉じているから顔は見えないけれど、
ユンギさんの声は苦しそうだった。
🐭「 はあッ、 」
ユンギさんが私の側から離れた気配がしたから
そっと目を開けると、
背を向けているせいではっきりとは
見えないが、何か薬を飲んでいた。
そう言えば、前にも病院の袋を
持っていたことがあった。
そんなことを思っていると、
🐭「 ッ、 」
今度は泣き出したらユンギさん。
声を掛けようとしたけれど、出来なかった。
ただユンギさんが泣いているのを、
聞くことしか出来なかった__
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。