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2021/10/13

第4話


私が願った些細な…いや、私にとっては人生を掛けてもいいと思ったほどの小さな願いは、かなり簡単に叶えられた。


 聞いたんだ。
 いつまで、隣にいてくれるの?って。




そしたら、分からないって言うから、あまりにも君らしくて思わず笑ってしまった。
駒田 郁
…学校、ヤダな
ㅤㅤㅤㅤ
大人じゃないけど


そう前置きして、至極真っ当な意見を述べる


ㅤㅤㅤㅤ
あんなにサボった授業の遅れ、取り戻さないとキツいのは郁くんだよ?

鈴の音がなるようにコロコロと笑って、その髪を揺らした君。いや、まぁ、遅れたのは君のせいなんだけど。
駒田 郁
分かってるよ

なんで夏休みに学校に行くだけなのに、わざわざスカートとかいう制服を着なきゃいけないんだろうか。

元を正せば私が悪いのだが…。

そう思わずには居られないのが、子供だと思ってる。







私は子供だ。
自分の思い通りに進んでく世界が好きだ。
自分に都合のいい世界が好きだ。


刺激的な、非日常溢れる世界が好きだ。


だから、君が好きだったのかもしれない。








考えといてなんだけど、かなり最低だな。私。
駒田 郁
(まぁ、でも…)

私は善人では無いから、
ㅤㅤㅤㅤ
また考え事?
ㅤㅤㅤㅤ
ホントに、笑えるくらい分かりやすい


下から顔を覗き込まれてふいに顔が赤くなる気がした。
実際赤くなってるから、こんな風にからかってるのだと思うけど。
駒田 郁
趣味が悪いよ
ㅤㅤㅤㅤ
今更
駒田 郁
たしかに


そしてまた、2人で声を出して笑う。


変わらない。何も。
君が生きていた頃と、君と隣合って話していたあの頃と、何一つ変わらない。それが、嬉しくて嬉しくて、そして悲しかった。





この気持ちを何と呼ぶ。
これを恋だと言わないなら、私に恋は一生分からない。







周りは可笑しいと笑う。哀れみの目を向ける。

_誑かされたのね、可哀想に。

とか何とか、変な理屈を押し付けて、可哀想な子供に同情している自分が優しいと優越感に浸っている。


心は女だし、身体も女。ただ、男装が好きなだけ。
身体は男だし、心も男。ただ、女装が楽なだけ。

そんな世間から離れた、歪み切った私達を世間様は『論外』だと言い放つ。
駒田 郁
ねぇ、
ㅤㅤㅤㅤ
ん?
駒田 郁
スカート、似合ってる?


特に何も考えずに質問した。
君が、スカートも似合うって言ってくれたら、胸を張れる気がしたから。
ㅤㅤㅤㅤ
ズボンの方がずっとずっと似合ってる

そんな解答を求めていた訳じゃないのに、求めていた答えを言われるときっと失望していたはずだ。


 やっぱり、君が好きだと思った。