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第1話

砂糖1
526
2019/05/01 09:14
今日は、まふまふの家で撮影。
いつものように、まったり
行く準備をしながらまふまふとメール。
「早く来て下さいよ」
「わーってるって、まってろ」
やり取りをしながら、玄関のドアを開ける。
タクシーを呼んで、車の中で
今日の内容についてのメール。
ふと窓の外を見た時、人影が見えた。
特になんということもない座った人影だったが、
何故か惹かれた。
今思うと運命だったのかもしれない。
そらる
ちょ、止めて下さい!
タクシーの運転手さんは、
戸惑いながらも止まってくれた。
人影を見る。まだ女の子、という感じ。


白髪なのが、違和感だろう。
よく見ると、座っているというよりかは
へたれこんでいる、という方が正しい気がする。
力なく座っている彼女。
そらる
大丈夫?
気づくと、そう聞いていた。
はるな[砂糖]
大丈…夫。
そう答える彼女だが、明らかに大丈夫ではない。
そらる
とりあえず、おいで。
今考えると不審者だ。
未成年と考えると、誘拐にも思える。
危ないことをしていたんだな。
はるな[砂糖]
…うん。
こくっと頷く彼女。
不審者だとは思わないでくれていたらしい。
それはそれでおかしな点だ。
普通は学校などで習うはずだからな。
女の子を連れてタクシーへ乗る。
まふまふの家の近くで降りる。
そらる
歩ける?
静かに聞いた。
はるな[砂糖]
…うん。大丈夫。
タクシーの中で食べ物をあげたからか、
それとも心なしか。
少し回復しているようにも見えた。
まふまふの家のドアを開ける。
まふまふ
そらるさん、遅k…
そらる
入れて、早く!
まふまふの声をかき消すように、
俺が女の子を支えて歩く。
かなり衰弱している。
まふまふ
…わからないけどわかりました!
ちょっとまってて下さい、風呂沸かして
ご飯漁ってきますから!
意外にもまふは、テキパキ動いてくれた。
事情を説明したら、男物の服を貸してくれた。
はるな[砂糖]
あ、ありがとうございました…
そらる
名前は?
呼びづらいと思い、聞いてみた。
帰ってきたのは、誰も想像しないであろう言葉。
はるな[砂糖]
無い…です。
そらる
ない?
びっくりした。
それを悟られないように話した。
そらる
じゃあ、「はるな」でいい?
あっちも驚いた様子だった。
はるな[砂糖]
…うん!
その言葉は初めて、
はるなが強く意思を表した言葉だった。
はるな[砂糖]
…わたし、今…
はるな[砂糖]
人を探してるんです

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