いつもと同じように
制服を着て
1人だけの部屋で朝食を食べる
『いってきます』
行ってらっしゃい
なんて、やり取りをしてみたい
そう、心の中で静かに呟く
空いた穴は誰も埋めてはくれない
『寂しいな』
バックを強く抱きしめ
シャーペンを持ち始める
そんな、支えな日常を変えてくれて存在は
意外とおおきかったのかもしれない
『過去に戻れたら戻りたいのに』
そう呟いた私の隣には
「?」
水分を多く含んだ瞳でにっこりと私を見る君がいる
そんな幸せは
少ししか持たないことなんて私が知ってるけど
今が幸せならいいんだと思う
「ギリッ」
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___side
ある日転校生が来た
メガネっ子で地味で目立たない
そう、第一印象では思ったのに
メガネを外した姿は地味とは程遠いほどの
垢抜けた顔立ちがあった
そんな奴が私の王子様と…隣の席なんだ
どうしてよ…なんでその女には
頬をあからめるの
どうして…その女には笑いかけるの
私が1年ずっと頑張ったのに
笑いかけてすら、してくれなかったくせに
なんで、あの女には…
アハハッバッカみたい
まだ1週間も経ってないのにあの女に
とられてたまるかよ
調子乗ってる子には
痛い目見せなきゃいけないみたい
悲劇のヒロインなんかに、させる気は無い
主役は私なんだから
主人公は一人で十分なの
だからさ、私のために消えてよ
「水瀬 あなたちゃん♡」
To Be Continued
昨日更新出来なくてすみません…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!