タクシーで向かった先は駅前の繁華街。
賑やかな街中を人気YouTuberと歩くのはいつも緊張する。
動画には出ていないけど、女の子といるだけで足を引っ張ってしまわないかと少し離れた後ろを歩く。
けれど、当の本人には。。。
こちらがわざと距離をとってるとは思っていないらしく。。。
平気で大声で声かけてくる。
全く自覚がないのかな。
きっとそんな事言っても待ってくれるのがトミーさん。わかったよって言いながら明らかにスピードが落ちている。
私が気にしても結局いつもこんな感じになってしまう。
昔ながらの居酒屋って感じのお店からは、焼き鳥のいい匂いがしていた。
中に入ると、大学のサークルメンバーや先輩達がいて今日は貸し切りになっていた。
ちょっとした緊張から解き放たれた安心感。
リカとは高校と大学が一緒で、1番の理解者で親友😄
ペラペラとメニューを見ていると
なんだか痴話喧嘩?が始まりそうなタイミングでお酒が運ばれてきた。
総勢40人程の人でお店はとても賑やか。
トミーさんとは席がだいぶ離れ席に座っていた。
2時間程たちトミーさんの周りはいつでも賑やかで、乾杯のコールが何度もしていた。
ふとトミーさんの周りを見るとさりげなく近く女の子達が周りにいる。
水溜りボンドのトミーさんだもんな。そりぁ〜狙ってるこもいるよね。
やっぱりモテるよね。トミーさんが何かしてるわけでもないけど、ちょっと。。。
なんでだろ。嫌だな。
はぁ〜飲みすぎたかな。
今日はなんだか飲める気がして調子にのっちゃったのかな。
あ〜モヤモヤの原因はお酒?それとも。。。
少し外に出て頭を冷やそう。
変な感情もって帰りたくない。
外はイルミネーションがとても綺麗で、少し歩きたい気持ちになってくる。
店の前にあったベンチから、ぼーっと外を眺めていた。
騒がしい店内に戻り、リカに軽く事情を話したら
リカはニヤリと笑って荷物をとってくれた。
慌てて外で待つトミーさんの所に向かった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。