「健人くん」
廉「あ、紫耀今の話」
紫耀「聞こえてた。バッチリ」
廉「ゴメン…」
紫耀「健人くんはもう忘れたんですか!あの悲劇を!もう、前に進めるってそんな簡単にあなたちゃんのこと思い出にできるんですか!それってホントは好きじゃなかったんじゃないですか?」
廉「お前言い過ぎや!」
紫耀「勝利はずっと苦しんでます。なのに健人くんは……まだあの日から1年経ってないのにもう次に行けるんですね!」
廉「いい加減にしろや!!」
紫耀「健人くん、同じ名前の…しかも色々似たような人を好きになるって。その恋叶うんですか?」
健人「えっ?」
紫耀「僕たちの仕事は誰も幸せに出来ません」
廉「おい!」
紫耀「それ思い知ったじゃないですか!!なのになんで?」
廉「お前もうそれ以上話すな!行くで」
紫耀「え、まだ」
廉「分からんのか?去年、誰よりも苦しそうにしてたんが誰やったんか」
紫耀「健人くん、すいません。もう行きます」
廉「うん。健人くん、ホンマにすいませんでした」
2人が仕事?に向かったのを
俺はただ見てた
平野の言う通り、俺はまだ前に進んじゃ
ダメなのか??もう、分かんないや
そして、その日から何日かが経ち…
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。