ブーブーブーブー
「うるさい。あなた、電話出たら?」
あなた「でも…」
流星「相手分かってんねやろ?」
あなた「うん、まあ」
流星「今は別に付き合うとか、そういうの置いといて仲良くなったらええんちゃう?自担と仲良くなれるとか滅多にないで?」
あなた「流星……」
流星「それにあなたなら、"おきに"にはならんと思うし」
あなた「なにそれ」
流星「知らんの?まあいいや。早よでえ。うるさいし」
あなた「あ、うん。もしもし?どないしたん?健人くん」
『今流星と一緒にいるよね?あなたちゃん』
あなた「う、うん…そうやけど」
『今すぐ会えない?ううん、俺…あなたちゃんに会いたいんだよね。だめ?』
あなた「い、いいよ?でも、その」
『迎えに行くから!待ってて?』
あなた「うん」
『じゃあ、そこ動かないでよ?』
あなた「はい」
プツッ
「ここ来るん?」
あなた「知ってんの?」
流星「うん、普通に。友達やし?」
あなた「そうなんや」
流星「なにー?羨ましい?」
あなた「別に?」
流星「良かったやん。デート」
あなた「はあ?別にデートちゃうし!」
流星「素直なれよ」
あなた「えっ?」
流星「とりあえずテレビでも見とけ。俺は仕事の電話向こうでしてくるわ」
あなた「分かった」
流星「あ、玄関開けなあかんか」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。