丈一郎『今日部活行ってみるか』
あなた『…うん』
和也『さんせーい』
そう言って藤原くんと大橋くんはハイタッチをした。
部員『藤原!大橋!』
丈一郎『…なんやここ』
和也『…ありえん』
部室に入るとありえない光景が。
散らかった道具に汗まみれの変な臭い。
萌絵『大変なんですぅ』
部員『急になったんや』
和也『…』
丈一郎『いや、知らんかったん?』
部員『え?』
丈一郎『ずっとあなたが掃除しよったんやで』
そう。
皆が帰ったあと、いつもスプレーをしたり、部室を清潔にしていた。
萌絵ちゃんは、してないんだ。
部員『…なんで』
萌絵『だ、だってぇ、マネージャーって、部活中だけですよねぇ?』
和也『ほんま呆れた』
萌絵『2人は、部活に戻ってくれるんですかぁ?』
丈一郎『…』
そう言って萌絵ちゃんは藤原くんを見た。
やっぱり、藤原くん狙いだ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。