どうしてだろう。こんなにぶんちゃんのこと好きなのに、カンタさんのキスがどうしても忘れられなかった。あの後カンタさんは走って帰っていったけど、この後ぶんちゃんが家に帰ってくる。あー、どういう顔してればいいんだろう。
気づいたら涙が目に溢れていた。
ぶんちゃんの目が本気になっていた。
そして私が目をつぶった瞬間…唇と唇が重なり合う。ぶんちゃんの唇は、とても柔らかかった。
自然に私の目から、涙が顔を伝っていった。
もう一度、今度はさらに深くキスをした。
もう私の胸の中にある罪悪感なんて、どっかに飛んでいってしまった。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。