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第2話

No.2
緋鞠 未宇
ただいま戻りましたー!
そう言って私の住むシェアハウス、「初芽荘」の扉を開けた。
間もなく、髪をポニーテールにまとめた切れ長目の女性が出迎えてくれた。
その人は、にこりと笑いかけてくれる。
点当 斬火
おかえり、お疲れさん。
部屋戻ってメシの支度してこいよー。
緋鞠 未宇
はーい!
そして、廊下の一番奥にある「緋鞠未宇」と私の名前が書かれた部屋に入った。
この初芽荘には、私の他に数十人の女の子が共同生活をしている。
さっきの人はこの建物の主である点当斬火さん。
ガサツなところもあるけど優しくて尊敬できる女性だ。
なんで大勢の女の子がひとつの建物に住んでいるかと言うと、私たちはいわゆるレンタル彼女なのである。
私たちを気に入ってくれた男の人が1人女の子を指名して、1日デートするという、よくある恋人代行サービスを行っている。
実際、今日も1人の男の人とデートをしてきた。
なんでも、友達に彼女がいると嘘をついて困ってたんだとか。
今日みたいな人、デートをしてみたい人、異性と話す練習がしたい人……
そんな人が利用するのがこのレンタル彼女である。
しかし、ここのレンタル彼女はルールが少し変わっている。
その1、レンタル彼女はお客に性格を合わせない。


たとえば、清楚な女の子になって欲しいと言われても、普通は清楚な女の子を演じるが、私の場合は元気なままで行くのだ。


だから、レンタル彼女の情報が乗ったサイトに各々の性格も記入し、そこから気に入った人を指名する、という感じだ。
その2、レンタル彼女が苦手なタイプの男性はレンタル彼女側から拒否することができる。
たとえば、私が苦手なのは意地悪で怖い人。
もし電話で話した時にそうだと感じたら、指名されてもレンタル彼女側から断ることが出来る。
ここまで見てわかるだろうけど、点当さんはかなり私たちのことを考えて大切にしてくれている。
普通のお店はお客優先だから、住むところも安全も確保してくれるのは本当に有難い。
でも、まだひとつある。
普通、キスやそれ以上のことは、そもそもお店のルールでNGとされている。
でも、ここは、レンタル彼女側が拒まなければ、そのまま続けることが出来る。
もっと言えば、お互い想い合うことになれば、本当に恋人になることすらできる。
そういうところを見るとここのお店は、レンタル彼女というより出会い系サイトに近いかもしれない。
……まぁ、私はまだそんなに気に入ってる人もいないんだけど。
自分で考えておいて苦笑いしながら支度を終え、食堂に向かうために廊下に出た。