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第6話

No.6【暗倉儚 編】
ん〜、予定より早く来ちゃったかなぁ。
待つのやだなー…。
一人の時間は好きじゃない。
溜息をつきながら集合場所へ顔を出すと、近くのベンチに男の人が座っている。
……え、ウソ、もう来てる。
私ですら10分前に来たんだけど。
割と真面目な人なのかなぁ。
真面目すぎだと思うけど。
まぁ、私がメロメロにして楽しませれば問題ナシだよね!
駆け足で男の人の背後に駆け寄り、ぱっと目を覆った。
暗倉 儚
だーれだ〜っ?
鶴屋 冷司
…………聞いたことの無い声だ。
誰かわからない。
暗倉 儚
え"っ
予想外の返答に、素っ頓狂な声が上がってしまった。
いやいや、レンタル彼女とデートの約束してる日に女の子が来たらフツー気づくでしょ!?
暗倉 儚
えっと……私だよ、私!
ほら、よく見て!
目を覆っていた手を降ろし、ぱっと男の人の前に立つ。
隠していた時は見えなかった切れ長の瞳が私をじっと見据えた。
その視線に少しドキッとしつつ、精一杯の笑顔を見せた。
鶴屋 冷司
……!…レンタル彼女の…
数秒考えた末答えにたどり着いたようで、私の顔を見て確信したようだった。
暗倉 儚
うんうんっ、そうだよぉ!
レンタル彼女の暗倉儚ですっ!
指名してくれてありがとね♡
そう言ってパチンとウィンクをしてみるも、男の人は黙って私を見るだけだ。
……いや、男の子なら普通照れるでしょ!?
こんな可愛い(自分で言う)女の子からのウィンクなんて!!
鶴屋 冷司
……鶴屋冷司という。
よろしく頼む。
少しの沈黙の末、口を開いたので何かと思えばあまりにも短すぎる自己紹介だった。
いや、ええ……この人、女の子慣れしてないどころか感情無いんじゃないのぉ……
ま、まぁいいとしよっか。
冷司くんかぁ、覚えておかなくちゃ!
暗倉 儚
冷司くんねっ!
今日はいっぱい楽しんでいってね♡
にこりと笑って腕を組むと、不思議そうな顔をされた。
鶴屋 冷司
……?どうして腕を組むんだ?
暗倉 儚
えっ、いや、デートするから……
鶴屋 冷司
デートとは腕を組むものなのか?
暗倉 儚
いや、それだけじゃないけど、腕を組むのもデートの一環っていうか……
気後れしながら説明すると、冷司くんは「そうか」と短く返事をし、また黙り込んでしまった。
……いや、まさかのド天然か!!!!
今時これくらいのことも知らないの!?
無知すぎでしょ!!!それでも男か!!!
……いや、つかめんどくさ!!!!!
顔はいいのになぁ……と冷司くんに微妙な感情を抱きつつ、
これは完全に私がリードしなきゃ行けないやつなので、
冷司くんを連れてデートを計画していた近くの遊園地へと向かった。