次の日…私は、みんなの朝食を作って、置き手紙をして仕事に向かった。
メンバーが会場に来るのは、午前10時。
時計を見ると…もう9時半。
私は、ステージに上がっているスタッフ5人に目を向けながら、他のスタッフと流れを確認していた。その様子をメンバーは見ていた。
私の同期の子がメンバーに気づいて…
《あっ!おはようございます》
《お願いします!主任、呼んで来ましょうか?》
《はい!同期なのに、完全に抜かされてます。当然の抜擢です。今、みずきのチームで仕事出来る事は、みんなから羨ましいと言われますからね!》
《みずきは仕事に対しての妥協はないです。新人を育てるのも、みずきの右に出る人は居ません。同期としては誇らしく思います。絶対に追い越す事は出来ない人です》
《そんな事は無いですよ。今回、みずきのチームで仕事出来て本当に良かったって思ってます》
《こちらこそよろしくお願いします。
そろそろ時間です。ご案内します。》
ちょっと余談になりました。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!