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第23話

第23話
千紗が先に学校へ向かった後、私も遅れて学校に着いた。



朝練に向かうと、葵くんに、放課後の部活の時に話がしたいと言われた。



そのせいで今日1日の時間の流れはとてつもなく遅く感じる。



そしてなぜか雄哉も今日は落ち着きがない様子で、しまいには帰り一緒に帰る約束を取り付けられた。



ようやく全ての授業が終わり、放課後の部活動が始まった。



夕日の差し込む教室、組み立てた楽器、1人一つの譜面台。



いつもと同じ風景の中に私は入り込む。



もうすぐ三年生の先輩の卒業コンサートだから、しっかり吹けるようにしないと…



少し遅れて葵くんが教室に入ってきた。



ここまではいつもと同じだった。



たった一つ、葵くんが大量の楽譜を抱えていることを除けば。
葵
明香里
その楽譜の束は何…?



そう口に出そうとしたが、葵くんの声のトーンがいつもより低かったから、私はその言葉を飲み込んだ。



それでも葵くんは、俯くことなく真っ直ぐ私を見たまま、言葉を続けた。
葵
俺、今年で部活辞めることにしたんだ。
来年からは自分たちが一番上の学年としてまとめていかなければならない。



そう思っていた矢先に、葵くんは衝撃的な一言を放った。



葵くんの顔からは、背中に受ける逆光のせいで何の表情も読み取ることができなかった。