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第19話

第19話
朝練に向かう電車、緊張で胸がいっぱいの私は、思わず吊革をぎゅっと握りしめる。



きっと部活の話だろうな、昨日の放課後は部活行かなかったし、練習報告かな…



でも、葵くんの昨日のあの言い方、何か大事な話があるみたいな感じで…



……ダメだ、変に何か期待するのはやめておこう。



ふっと息を吐き出して視界が開けると、目の端に葵くんが映った。



同じように吊革を持つ葵くんは、窓の外を見ていて、降り注ぐ日の光が眩しいのか全然目が開いてない。



俯いた時に黒髪が太陽に照らされて、顔にまばらな影を作っている。



相変わらず、朝は隙だらけだ。



そんな葵くんを見ると、自然と私の顔も緩んでしまう。



自分の存在に気づかれてないのをいいことに、駅に着くまで葵くんをちらちらと盗み見ていた。



少し離れたところで、そんな私を見る人がいることも知らずに。