第7話

ー ぐへへ ー
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2021/06/11 15:05
今なんと??

























『え、なんて言った……?』


岩泉「え?いやだから俺の体操服使うかって聞いたんだよ」



























待って?なんのご褒美デスカ??












こんな報酬聞いてないよ?




前世 世界救ったレベルのご褒美なんだけど

















え、喜んでいただきます…!!






















いや、待て。体操服 返すとき 汗ついてたらどうしよ








私、臭くないよね?!大丈夫だよね???!








やばいやばい心配になってきた












岩泉「…あ、やっぱ嫌だよな、朝練で体操服使ったし 変なこと言って悪かった」











なんですと?!!!















朝練で!!!?












体操服を使ったぁ?!!!?





























『貸してください』


岩泉「いいのか?汗付いてっかもしれねぇけど…… 」


『むしろお願いします(真顔)』


岩泉「そうか?」


あ、嬉しすぎて真顔になってた


『うん!じゃあ5組に借りに行かせてもらうね』


岩泉「あぁ、待ってる」







































in教室



『ぐへへ』


花巻「うわキッショ」


『ぅおいっ!』


乙女の恋路に向かってなんということを


花巻「じゃあ 俺はこっちだから」


『え?』


なんで?


花巻「え?って 男子更衣室はこっちなんだから当たり前だろ」


『一緒に岩泉君のとこ行ってくれないの…?!』


花巻「そんくらい1人で行け」


『えぇ〜……』


花巻「じゃあ、またあとでな」


『はーい』



















ここか 5組の教室は…

……どうやって呼ぼう、



あ、ドアの近くにいる5組の子に呼んでもらお〜っと


『ねぇ』


男1「え、あ、はい!」


『岩泉君、呼んでもらってもいいかな…?』


男1「わ、わかった!岩泉ぃ〜」


岩泉「あぁ、七瀬か」


岩泉君は 「ほらよ」と言って私に体操服を貸してくれた


『あ、ありがとう!ごめんね本当……』


岩泉「気にすんな。てかあと8分だぞ 大丈夫か?」


『うわ、やば……じゃあ、終わったらすぐ返しに行くから!』


岩泉「おう」













借りてしまった!ついに!!ついに借りてしまったぁああ!!!












『(やば……顔あつ…!)』














私は廊下を全速力で走り更衣室へ向かった






























『はぁ……岩泉君 いい匂い……』


花巻「……」


『ちょ!引くのやめて?!』


花巻「なら嗅ぐのやめろ」


『えぇー、あともうちょっとだけ』


花巻「てか半袖の体操服は持ってたんだな」


『あぁー、今日 少し肌寒かったから制服の下に半袖着てたんだよね〜』


花巻「なるほどな。 にしてもジャージがデカすぎねぇ?」


そりゃ岩泉君の服ですもの




というかこれって俗に言う彼ジャーだよね?




やば。岩泉君に抱きしめられてるみたい。
























あーーーー、幸せ


















やばいやばい。ニヤけが止まらない















体育教師「授業始めるぞー。忘れもんした奴いるか?」


『……』






ん?私?いや体操服なんてバレないでしょ



そんな体操服の名前の部分ジロジロ見られないだろうし



体育教師「えーっと、"七瀬が体操服忘れ"と」


『ぅえ?!』


体育教師「ぅえ?じゃない。思いっきり七瀬のじゃないだろ」


『いや、私のです』


体育教師「七瀬にしてはデカすぎないか?」


『いや、私のですね』


体育教師「うん、それ岩泉のだな」


『紛うことなき私のです』






先生は 何も言わずに名簿の私の欄に"体操服忘れ"と書いた。

































無慈悲め。




























キーンコーンカーンコーン



男子「休め、気をつけー、礼。ありがとーございましたぁー」


『「「「ありがとうございましたー」」」』











私は挨拶の礼と同時にダッシュで更衣室に向かう。













何故って??
















1秒でも早く岩泉君と話す為だよ!!



















『よし、行こ』


更衣室から出ると花巻がいた


『あ、待っててくれたの?』


花巻「まぁな。待っとかねぇと逆に怒るだろ」


『そうだね』


花巻「んで、どーでした?岩泉の体操服は」


『……最っ高でした』


花巻「そりゃ良かったな」


『いつも着てる体操服とはまるで違う。まず手触りが違う。』


「いや生地は丸っきり一緒だからな?」という花巻。夢がないなー。




?「あ、マッキー やっほー」










声がして後ろを向く。








及川君だ









花巻「おー、及川じゃん」


及川「あなたちゃんも一緒だったんだね、同じクラスだったの?」


『うん、花巻と同じ3組!』


花巻「俺ら今まで体育だったんだよ」


及川「それはお疲れ様だね!……ん?あなたちゃんがもってるジャージって岩ちゃんの?」


『い、いわちゃん??』


花巻「あーー、こいつ岩泉のこと岩ちゃんって言ってんだよ」



































なにそれ羨ましい




『あ、そう!岩泉君の貸してもらってたんだ〜』


及川「じゃあ今から返しに行くところか」


『そうだよ』


及川「丁度いい!俺も岩ちゃんに部活のことで言うことあるし一緒に行こーよ」


『うん、行こ行こ』


そして私は180cm超えの2人の間に挟まれて5組に向かった。

























『……ねぇ花巻』


花巻「ん、なに」


『場所変わってくんない……?』


花巻「は?なんでだよ」


『いや、見てわかんないの??』
『私達、威圧が凄いの』



女「ねぇねぇ、見てあれ〜…」


女「え?うわぁ、流石 七瀬さんだぁ…」


女「両サイドにボディガード連れてる…」


男「あそこまでいくと お嬢じゃん」


『?!……お嬢って…』


ほら見ろ…!という気持ちを込めて花巻を見ると


花巻「お嬢!荷物持ちます!」


『誤解を招くな…!』


及川「お嬢! そこ段差あるので気をつけて下さい!」


『及川君まで!!』
悪ノリするな男バレ!!!

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