楽屋から出て、
スタンバイお願いしますと言われスタンバイする私たち。
CMを挟んでいる時に健人と少し話が出来た。
だから私は話すよりも前に体が動いて、
『健人っ!!!』
なんて呼びながら抱きついた。
だけど事務所以外には秘密。
だから当然、周りは不信がるわけで、
私はどう言い訳をしよう。
ドラマで、映画でなんて言えない。
どうすれば…そう考えた時、ドッキリという言葉が
頭をよぎった。
『なんてね、そんなことするわけないじゃん。勝利と楽屋で話してたんです、こうしたら健人、どんな反応するかな?って』
なんて頭の中で思いついた嘘を並べていく。
言いながら正直胸が潰れそうに苦しい。
全て終わり、楽屋に戻って健人と家へと帰った。
するとすぐさまに健人のことを再度抱きしめ、
『…あれ嘘。本当はくっつきたかった、話したかった』
と、正直に述べた。
中島 「知ってる、だって嘘ついてる時あなた手が震えてたもん」
『バレた、』
中島 「最近一緒に住んでるのに一切会えないもんね」
『ん…』
その日の夜は健人にくっつきながら寝ましたとさ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!