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第3話

2日目
629
2021/03/05 23:17
俺は、新学期早々やらかしまくった。
うるさくするわ、みんなから見られるわ、叫ぶわ、もぉ、心の動揺が凄すぎる。
あの後、みんな笑って俺も笑ってたけど、帰りとか静まり返ってたし、結局俺は、友達が出来ないまま1日が終わったし。
知り合いもいねぇーし。困った。
午前中は授業受けて、休み時間は寝て、授業受けて、寝ての繰り返しだ。それを4時間繰り返したら、休み時間だった。ご飯……俺は、1人で食べるのが恥ずかしいあまり、ころん先生のところに走っていった。そして、ころん先生の隣でご飯を一緒に食べた。
葵
うわあああ、どうしよう、ころん先生!!!!このままだと、俺一人だよ!!!!
ころん先生
ころん先生
うーん、これやめて、みんなの輪に入ってきたら?ノリでいけるよ、きっと‪wそれか、僕が友達になってあげようか???‪w‪w‪w
葵
え?ほんと???それ、めっちゃ嬉しいんだけど!!!
ころん先生は自分でそう言うなり笑っていた。ころん先生は優しいから、俺は、本気にしてしまった。
ころん先生
ころん先生
嘘だよ!!!僕、先生!!!何、本気にしてんだよ‪w‪w‪w
葵
ちぇっ……
ころん先生
ころん先生
おい、おい、おい、ころん先生に向かってなんて反抗なんだ……謝れ
葵
…………
ころん先生
ころん先生
ぉぉぉぉおいいいいい‪w‪w‪wなんだコイツ‪w‪w‪w
ころん先生は、やっぱり最後まで笑っていた。そんな、ころん先生が俺にはとてもとても眩し過ぎた。こんな会話が正直、今まで出来るとも思ってなかった。だって……だって……、俺の元王子だぜ!!!!もぉ、かっこいいし、かわいいし、会話してるし、俺死ぬぞ……。
とか思いながら、ころん先生とたわいもない会話をしていた。
お互い、ご飯も食べ終わり時間を持て余してたから、校内を見回ることにした。
葵
そういえば、ころん先生ってなんでここに来たんですか?
ころん先生
ころん先生
うーん。そうだな。ここって、僕の母校なんだよね。内緒ね。
そう言いながら、ころん先生は指先をたててシーっと言った。可愛いとも思ったけど…、ころん先生の顔は少し曇っていた。それとともに……なんで、内緒なんだろうと思ったが言わなかった。いや、言えなかった。
そうして校内をぐるぐる見渡しているとどのクラスもどの学年も仲良くみんなとご飯を食べていた。俺も早く友達作らないとなーとか思ってはいるけど、ころん先生がいると安心している自分もいた。
そんなことを思いながら、見回っていたら時計の針が1時を指した。
キーンコーンカーンコーンとどこにでもなるチャイムの音が聞こえた。正直、聞こえたくはなかったけど……。
ころん先生は、俺の方向いて言った。
ころん先生
ころん先生
早いうちに自分に合う友達作れよ〜。先生のところ来ても、先生と生徒にしかならないからな。でも、まぁ、何かあったら、すぐ僕に頼ってもいいよ?‪w‪w‪w
そういうところん先生な恥ずかしかったのか、少し頬を赤くして笑っていた。俺に気をつかって……やっぱり、ころん先生は優しいままだった。
葵
ころん先生って、ほーんと優しいですよね!先生に言われなくても、俺は、すぐに先生を頼りますよ!友達も作ったら、すぐに先生に報告しまーす!
ころん先生
ころん先生
なんだそれ‪w‪w‪w
ころん先生は、ははっと微笑みながら笑っていた。だから俺も、隣で笑った。

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