第44話

42話
2,874
2021/01/04 13:16
                             そらるさんside
そらる
ちょ、
そらる
き、救急車…







俺は震えた手で電話番号を打つ








リスナーさん
ちょ、離してよ!
まふまふ
離すわけねぇだろ!!
まふまふ
あなたが…なんでお前っ…
リスナーなのにっ…








まふは泣きながらリスナーの事をおさえている








まふまふ
なんでだよ!!!
リスナーさん
だって…
リスナーさん
好きだからっ…
リスナーさん
好きだから殺して、私も死ぬの!
まふまふ
バカかよ!!!
リスナーさん
(ビクッ
まふまふ
加湿器は…お前の加湿器じゃねぇんだよ…
まふまふ
加湿器は加湿器っていう1人の"人間"で、お前のために生きてる"もの"じゃねぇんだよ!!!
リスナーさん
あ、あぁ…








リスナーは泣いている









俺は1番苦しいのはあなただろ…


って思って


殴りかかろうとした





でも、






救急隊
すいません、
そらる
え、はいっ…
救急隊
刺されたのはその人ですか?
そらる
はいっ…!






あなたは運ばれていった





同時に警察も着いていて、




リスナーの女は連れて行かれた





治療を受けながら横たわってるあなたの横で

まふと俺はボーッと座っている













あの時、守ってあげられたら

あの時、もっと早く気づけていたら

あの時、もっと軽く加湿器を名乗ったことを注意していれば




こんなことにはなってなかったかもしれない









こんなことがずっと頭から離れない









まふまふ
そらるさん…
まふまふ
僕がもっと、早く守っていれば、こんな事にならなかったんでしょうか…



あぁ…




まふも、同じことを考えてるのか





でも、




ここで俺がしっかりしないと…




これ以上、





なにもできないのは嫌だ
そらる
大丈夫、大丈夫だから…
そらる
あなたは、
そらる
きっと…
そらる
大丈夫だから…(カタカタ
まふまふ
(そらるさん…震えてる…)





あぁ情けない





こんな時、しっかりしなきゃいけないのは俺なのに




こんなにも怖いなんて




震えてしまうなんて





あなたを失いそうになるのは





こんなに怖いのか





救急隊
着きました
そらる
あなたっ…



あなたは急いで集中治療室へ送られる





そらる
あなた、あなた……!!!
          バタンッ
救急隊
すいませんが、治療が終わるまで待っていただくかたちになります
そらる
はぁ、はぁ…
まふまふ
あなた…は、
まふまふ
助かるん…ですか?
救急隊
…分かりません
救急隊
もしかしたら、…
まふまふ
そんな…
救急隊
我々も万全を尽くします
救急隊
では、




そう言って救急隊の人は去ってしまう



まふまふ
あなた…グスッ






あなた…





お願いだから…




生きていてくれ…





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あなた
重ぉぉ!!!

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