第38話

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2018/08/21 07:35
あはは、と笑う濵田さんを再び見ると、やっぱり楽しそうや。














「すみません、濵田さん。」




「いえ、この子達といるとめっちゃ楽しくて…。」









そうですか、と相槌をうち、スっと彼女の手元に差し出した身分証。



それを見た彼女は「…?」と謎そうな顔をしてたけど、すぐに自分のものやって分かったみたいやった。













「これ…」








「濵田さんがこれを持ってたから、名前が特定できたんですよ。」











ありがとうございます、と小さな声で受け取られた身分証をじっと見つめている。














そしてぽつりと







「家族関係なんかはやっぱり書いてないんですね…」








と呟いた。

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