『ッ…………』
なんとなく、怪しく笑う姉は
あのころとなんにも変わっていなかった。
👩「さッ、身体、雨に濡れて気持ち悪いでしょう?家に入ってお風呂でもはいりな」
なんて言って 私を手招きする。
怖い。
怖いよ。
何故今頃になってここに帰ってきたのか
きっと何かしらの狙いがあるはず
そうとしか捉えることのできない私は
きっと誰よりも性格が歪んでいるんだろう。
🐭「おい」
家に入る前に ゆんぎさん に引き止められた。
『………』
🐭「明日も待ってるから……」
🐭「明日、これを持って来て。」
そう言って手渡されたのは
” VIPカード ” と金色のフォントで書かれたカードだった。
『これって……』
🐭「明日来なかったら殺す((」
『笑』
『うん、分かった。』
私の返答に安心したのか、ゆんぎさん は ふっと笑ってから
🐭「じゃあな!!」
そう言ってまた雨の中に姿を消した。
しばらく、ゆんぎさん の背中を見つめていた。
👩「あなたは ああいう人が好きなの?」
そう言って後ろから話しかけられた。
『……そんなことないよ』
私は必死に笑顔を取り繕って言う。
👩「そうよね〜」
👩「だって……」
👩「あなたは一生私の ” 引き立て役 ” なんだから……」
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。