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第20話

御子の「務め」
未玖(光)
へぇ…凄い気だね…
未玖(闇)
本来の私の言っていた事が、
現実になったようね。
これからが勝負と言ったとこかしら?
あたしの「異変」に気づいたのか、
若干ながら二人に動揺が見える。
エスト
エスト
さーて、始めよっか!
あたしはもう、逃げたりしない!
勢いよく助走をつけて、攻撃態勢に入る。

身体が物凄く軽い。
エスト
エスト
いっけぇぇーっ!
未玖(光)
早い…っ!?
隙を見せることなく、
攻撃として使う札を具現化する。

これなら、反撃を貰っても安全だから。
未玖(闇)
かなりやるわね…でもまだ甘いわよ?
エスト
エスト
そうかな…?あたしが思うに、
甘いのはそっちだけどね…
「闇」が、あたしの展開する札を
掻い潜って攻撃を仕掛ける。


それがあたしの「演技」とは知らずに。


そして、「闇」は、あたしに攻撃を
当てる直前で動きを封じられた。
未玖(闇)
なっ…!?わざと甘くしてたのね…!
エスト
エスト
そうそう、よく気づいたね?
お母さんの「闇」が上手く
引っかかってくれたから、
札で動きを封じる事ができた。

予想以上に効果がありすぎて驚いてるけど。
未玖(光)
(隙を見せたら、私達が追い込まれる…
時を司る御子…やっぱり嘘じゃないね)
エスト
エスト
何考えてるか知らないけど、
決めさせてもらうから…
あたしの優勢ペースは止まらない。

いつも以上に動きやすい。
二人の行動が手に取れるくらい、
はっきりと二人の行動が分かる。


だから今は、「時を司る御子」としての
務めを果たすだけ…


今の務めとしては、この「決戦」を終わらせる事。

あたしは、次の行動をすぐ考える。
未玖(光)
…流石は御子…!
私達を把握してるんだね…
未玖(闇)
…っ!
いつも通りの二人とは全然違う反応が返ってきた。


これはあたし自身じゃなくて、きっと
「時を司る御子」の強さに動揺してるんだと思う。


そしてあたしは、「決戦」を終わらせる為に
とある行動に出た。
エスト
エスト
希望の光よ、運命を刻み魔砲となれ。
運命の時にて、新たなる
希望を望みたもう。
魔砲よ、ここにあれ!
今ここで再誕せよ…「希望の光」!
あたしは「時を司る御子」として
目覚めた時直後に覚えた魔法の詠唱を口走った。

詠唱はすぐ頭に流れ込んできたから、
尚更覚えやすかった。

ただ、これは普通の魔法ではなく、
「詠唱魔法」と呼ばれる魔法で、
魔力を必要としない魔法らしい。
ここでこれを使うっていうのは、
二人には、ちょっと申し訳ない感じがする。


詠唱魔法というのはその名の通り、
それぞれの魔法に決められた詠唱があって、
それを口に出す事で発動条件が整う魔法の事。

発動に魔力を必要としないところが、
詠唱魔法の大きな長所。


「希望の光」は、詠唱魔法の中では
「魔砲」という系統に属している。

「魔砲」は光線を放つ魔法の事で、
「魔砲」だけでも、様々な種類がある。

「希望の光」は極太光線を放つ魔砲だから、
回避はされやすいけど、威力は高い。



あたしの思惑通り、二人に
魔砲が直撃していた。

未玖(闇)
っ!これがエストロニアの
本当の力なのね…
未玖(光)
私達の、負けだね…
それにしてもエストロニア、
物凄い成長だね…
気などが弱まった「光闇」は、
あたしに近づいてくる。
エスト
エスト
…あたし…勝てたの…?
未玖(光)
正直すっごく悔しいけど、
エストロニアの勝ちだよ!
御子の力、凄かった。
未玖(闇)
ええ、それは同意見よ。
「時を司る御子」…か。
エストロニア…もっと御子の務めを
果たせるように、励みなさい。
エスト
エスト
うん!ありがとう、二人とも!
流石はお母さんの「光闇」だね…
途中まで、全然歯が立たなかった。
この決戦に勝てたのは、あたし自身が
「時を司る御子」として目覚めたからだと思う。

あたし自身としては、まだ力不足だ。
未玖
ううん、違うよ…
エストロニアは自分の力で
御子になれたし、御子になるその前も
「光闇」と互角以上に戦ってた。
だから、これはエストロニアの頑張り♪
エスト
エスト
お母さん…
うん、そうだね…!
お母さんの言う通りかも。
戦いが終わり、少し力が抜ける。

そんな事も気にせず、「無意識」に、
お母さんの元に行く。


抱きつくのは、それのおまけだ。
エスト
エスト
あたし、なれたんだね…
「時を司る御子」に。
未玖
うん…ちゃんとなってるよ。
エストロニアなら、
きっとなれると思ってた。
じゃあ、今度はうちの
能力を教えてあげる!
エスト
エスト
ええっ…いいの?
未玖
もっちろん!
エストロニアにはもっと
成長して貰わなきゃ♪
「時を司る御子」としての務めは、
まだ始まったばかりだ。


次のあたしの目的は、
「お母さんの後継者として成長する」事だ!