少しずつ、お母さんとの会話にも
弾みが出てきた気がする。
御子として目覚めて、間もないあたし。
けど、お母さんはそんな事を気にすることはない。
いつも通りの暖かい笑顔で、
あたしに優しいアドバイスをくれる。
普段とは打って変わって、
これからどうするか考えてみる。
御子としての強さを見つけ出すには、
あたし自身が「変わる」必要がある。
あたしのもう1人の大切な人。
マエル・ログランディ。
マエルとは、お母さんに
会うために一度別れている。
そこであたしは、ある決意をした。
あたしは昔から、マエルの事を知っている。
お互いの事は、お互いの方が知っている。
だから、もう一度会いに行くんだ。
あたしにとっての、もう1人の「大切な人」に。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。