前の話
一覧へ
次の話

第1話

世界の始まりが見えない頃
527
2021/09/09 03:05
あっ、しまった、と思った。

思った時には遅かった。

モウ、これは感情が死んでる……。


もうどうすることもできなくなったシロモノ……。



アア、なんてコト……。


そうするつもりはモートウなかったと言うのに……。


ウウン、私にできることは何もない……私は全力を賭したつもりだ。

つまりこれは私のせいじゃなくて、コイツの感情の希薄さが生んだモノなんだ……。


こんな人間は生きてたって仕方ナイ……。


いずれ近いうちにアタマもおかしくなって死んだに違いないんだ……。


そう考えれば私はコレを救ったことにもなる……。


誰だって自分を見失ったままくたばるのは嫌なはずだ……。


しかしそれを理解できるのはこの私だけ故……以下愚物にはキット私が横道無慈悲なイカれた野郎にしか見えないんだ……。



こんな理解に苦しむ世界ならしょうがナイ……。




私はやれることはやったはず……。



プリ小説オーディオドラマ