第4話

4.はじめての夏
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2018/07/05 09:41
淳太が来てから1度目の夏が訪れた。




淳太
あっつぅ…
ソファーに座ってアイスを口にする彼。
あなた

いいねぇ、小学生は気楽で

淳太
はぁ?気楽ちゃうし。はるかとは違って宿題全部終わらせたもんね〜
なんとまあ生意気な小学生なんだろう。
5年生にして秀才、その頭を少し分けて欲しい。

…ただ、運動に関してはなにも言わないでおくが。


まあ、ここまで打ち解けてくれたのは嬉しいこと。もう人と関わることを嫌がる子もいる。そんな子はたくさん見てきた。
あなた

私だって宿題もう終わるし〜。君にはまだはやい資料を読んでるだけ

淳太
なにそれ?見せてや〜
もうじき新しい子がやって来る。
桐山照史、小学3年生。
あなた

淳太、家族が増えるんだよ

淳太
ほんま!?
どんな子やろ〜?と嬉しそうに彼は部屋を出ていく。


______。
淳太が嬉しそうなのはいいことだが、今回は一筋縄ではいかなさそう。
なにしろ、施設を脱走、そして転々としている。
私の手で負えるのか。


そんな不安と一緒に炭酸を体に流し込んだ。
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