第6話

6.
242
2018/07/07 07:57
照史くんは渋々私たちと一緒に居た。


照史
……なんでお前らといなあかんねん
淳太
そんな文句言わんといてや、ほら
淳太もゲームをやろうと誘うが、
照史
そんなんやりたい気分とちゃう
あっさり断られてしまった。
_______________。
晩ご飯を作りながら見ていた私のところに淳太がとぼとぼと歩いてくる。
淳太
断られてもうた…
あなた

そんなに落ち込まないで、ね?

頭を撫でてやると、うん、と小さな返事が返ってきた。





淳太
…晩ご飯なに?
淳太の目の先には作りかけのご飯。
ふたりに気を取られていたが、もうすぐ7時になる。はやく作らなければ。
あなた

ごめん、お腹減ったね。今日はうどんなの。手抜きみたいになっちゃった…

照史
うどんっ!?
突然叫んだ照史くんにびっくりして私も淳太も振り返る。
照史
あ…、た、楽しみとかちゃうしな!
ほぼ心の声がダダ漏れの照史くんはぷいっ、とそっぽを向いた。

そんな照史くんを見て淳太と顔を見合わせ、少し笑った。
_______________。
淳太
いただきます
小さな手を丁寧に合わせから食べ始めた淳太。
に対し、一向に食べる素振りを見せない照史くん。
あなた

…照史くん、遠慮なく食べていいんだよ?

照史くんは無言でうどんを見つめる。
すると、
照史
…べ、別にうどんが好きとかちゃうから!
と言って食べだした。
さっき叫んだことを気にしているのだろうか。でも、すごいスピードで食べているところを見る限り、好きだとしか見えない。
ふふっ、と私が笑をこぼすと
照史
なんやねん!笑うなや!
鋭い目付きと一緒に声が返ってきた。
_______________。
あなた

照史くん、本当に遠慮しなくていいからね?

照史
……。
あなた

それから

私は目線を合わせられるように目の前に座る。
あなた

みんなと仲良くすること。わかった?

照史くんは一瞬視線を逸らし苦そうな顔をしたが、すぐに私に向き直って
照史
し、しゃーなし!俺が仲良くしたる!
と強がって言った。
あなた

ふふ、いい子

そんな様子が可愛くて思わずわしゃわしゃと頭を撫でた。
照史
や、やめろ!
サッ、と私から離れた照史くんはドアのところに立って、
照史
ま、まだお前らを信用した分けちゃうからな!
そう言ってさっき案内した部屋へ戻ってしまった。
あなた

あ…

余計なことしちゃったかな。
少しひとりで反省した。




淳太
照史くん、そっち部屋無いで
淳太のそんな声が聞こえて笑ってしまったが。

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