「おまたせ!!」
あれから少したって勢いよく扉が開いた
奥から出てきたのはニコニコしながら手にでかい鍋を持った彼
「ごめんな遅なって。はい!いっぱい作ったから遠慮せずに食べてな!」
.......
彼が持ってきた鍋の中いっぱいに美味しそうな雑炊.......かなりの量だな、、
「あ、、やっぱり量多かった?まぁ無理して食べんでもいいからな!」
そう言われて俺はそのまま雑炊を口に運んだ
さっきとは味が少し違うがこれまた美味い
「味は大丈夫そうやな.......じゃあちょっと悪いんやけど少しここで待っててくれへん?俺今から用事あってここ開けるから。あ!念の為友達に家来てもらうことになってるから、なんかあったらそいつによろしくな」
「へ、、、」
「じゃあな、」
「あ.......あの!」
「ん?」
「ありがとう.......ございます。その、助けて貰っただけじゃなくてご飯まで」
「.......。何言うてんのw困ってる人おるなら助けんのは人として当然のことよ。お礼言われる様なこと俺はしてない。じゃあ___」
「なーにがじゃあだよばーか」
「っ!」
「あっさっちゃ!速かったんやな」
さっちゃん.......?
「まぁ俺今日暇だったしな。それになぁジェル!怪我人の面倒見といてくれだけじゃ訳分からねぇだろうが!ちゃんと説明しろっての」
「あれ、説明してなかったっけ?」
「何一つされてねぇよ」
誰だ.......この人さっき言ってた友達?
「で、こいつ?その行ってた怪我人っての?てか、怪我人なら俺じゃなくてるぅとの方がいいだろうが」
「るぅちゃん忙しいんやもん。な、お願い!」
「お前今から集まりあるんだろ?だったら断れねぇだろうが.......分かったからさっさと行ってこい」
「ありがとうさっちゃん!」
そう言って嵐のように去っていった
「で、お前は一体何もんだ。誰に言われてここに来た?」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。