竜胆side
成る程な。
つーことはこのドラケン(仮)はまだあなたに出会ったばかりで、俺らには会ったことがない時のドラケンか。
ドラケン、初めて会った時にはもうあなたにベッタリだったんだな、確か。
今となっちゃ懐かしいわ。
いやいや独占欲強すぎだろ!?
え、まだ(なままだと会ったばっかりだよな、この時って!?
なんでこんなにも独占欲を剥き出しにして睨みつけてくるんだよ!
お前本当に幼稚園児か!?
お前本当は大きい自分の記憶持ってるだろ、絶対に!
ソファベッドから降り、その小さい身体を精一杯使って俺たちを睨み付けて威嚇してくるドラケン(仮)。
うん、この独占欲の強さとあなたへの惚れ具合は確かにドラケンだわ。
威嚇してたかと思えばあなたの膝の上に乗り上げ、小さい身体であなたに抱き着いた。
抱き着かれたあなたは微笑み、背中や頭を撫でている。
しかし、何が原因でドラケンが小さくなったんだ?
昨日は普通にこの家に泊まって、俺たちと一緒に飯も食べてたけど…
その時に変な物は出してねぇし、そもそもドラケンが変な物を誰かから貰ってそれを食べたり飲んだりするとは思えねぇ。
不良である以上、変な物を持ってくるヤツはそこら中に居るからな、警戒は怠らねぇ。
俺と兄ちゃんは六本木のカリスマ兄弟、ドラケンは東卍の副総長だ。
そういうので狙われないとも限らねぇけど…謎だな。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!