第4話

第4章 妖怪と友達に?!
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2020/05/16 08:41
ケータ
ケータ
だ、誰だ!?
???
???
俺っちは...
俺がさらにライトを照すとそいつが明るく見えるようになった。
ジバニャン
ジバニャン
俺っちはジバニャン!
ケータ
ケータ
ね、猫?
ジバニャン
ジバニャン
うん、俺っちは地縛霊の猫妖怪、ジバニャンだニャン。
ケータ
ケータ
ウィスパー、地縛霊って?
ウィスパー
ウィスパー
自縛霊とは、文字通り死んでから生きてる時の未練や何かでその場に留まってしまってしまう霊のことでウィス。
ケータ
ケータ
そうなんだ。それで、何でジバニャンはここに留まっているの?
ジバニャン
ジバニャン
俺っちは元々、普通の家でエミちゃんっていう子に飼われていた普通のネコだったニャン。
ケータ
ケータ
うん。
俺は頷いた
ジバニャン
ジバニャン
俺っちとエミちゃんはとっても中が良かったニャン。ご飯の時も散歩の時も寝る時もずっと一緒だったニャン。でも...
ケータ
ケータ
でも?
ジバニャン
ジバニャン
ある日、俺っちとエミちゃんがいつも通り、散歩をしていると赤信号なのに、トラックが突っ込んできたニャン、
ケータ
ケータ
え?!
ジバニャン
ジバニャン
それでエミちゃんがトラックに退かれそうになった所を俺っちが庇うニャン。それで俺っちは死んじゃうのニャン。でもエミちゃんは死んだ俺っちの死体を見てこう言ったのニャン。
ケータ
ケータ
なんて、言ったの?
ジバニャン
ジバニャン
ダサいって。
ケータ
ケータ
え、酷い。
ウィスパー
ウィスパー
酷すぎます。エミちゃん。ジバニャンは折角エミちゃんを守ったってのに。
ジバニャン
ジバニャン
エ、エミちゃんは何も悪くないニャン。それよりトラックに退かれたくらいで死んだ俺っちの方が格好悪いニャン。それで俺っちはトラックに勝つためにここに留まっているのニャン。
ケータ
ケータ
そんな、ジバニャンは全然格好悪くなんかないよ。寧ろ凄いと思うよ。飼い主のエミちゃんの命を守るために自分の命を投げ出すなんて。
ジバニャン
ジバニャン
そ、そうニャン?
ケータ
ケータ
そうだよ。あ、でも寸止め事故はよくないけどね。
ジバニャン
ジバニャン
確かにそうニャン。
ケータ
ケータ
はぁー。
俺はそっとため息を付いた。
ケータ
ケータ
でも、俺だったら取り憑いてもいいよ。
ジバニャン
ジバニャン
お前、いい奴ニャンね。
ジバニャン
ジバニャン
そうだ、これをあげるニャン。
ケータ
ケータ
これは?
ジバニャンから謎のメダル貰った。
ウィスパー
ウィスパー
そ、それは、妖怪メダル!
ケータ
ケータ
妖怪メダル?
ウィスパー
ウィスパー
妖怪と友達契約をした証でウィス!
ジバニャン
ジバニャン
お前と俺っちはもう友達だニャン。あ、でもお前の名前まだ聞いてないニャン。
ケータ
ケータ
俺はケータ、宜しくねジバニャン。
ジバニャン
ジバニャン
宜しくニャン、ケータ!
こうして俺はジバニャンと友達になった。

次回 第5章「妖魔界と人間界の関係」に続く!

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