第74話

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2023/03/02 16:34






DY
DY
い、1度でいいんです!!会ってもらえれば!
兵隊
だから出来ません
兵隊
そう言ってるじゃないですか?
(なまえ)
あなた
先に手紙をよこしてきたのはそちらです
(なまえ)
あなた
そしてわざわざ皇帝である私が出向いた
(なまえ)
あなた
なのにそちらが迎え入れないのはかなりの無礼に当たるはずでは?
兵隊
へぇ〜、こいつが噂の炎持ち
(なまえ)
あなた
なにか反論でもありますか?


あなたヒョンが圧をかけるように強い口調で兵隊に問いただす



なんでシヨ二ヒョンは手紙を書いたのに本人には会わないんだ?



手紙の中身は見てないけど、あなたヒョンがわざわざ出向くくらいだ




それだけ重要なことが書いてあったはず



なのになんでシヨ二ヒョンは出てこないんだ



兵隊
反論はありませんが王を出す訳には行きません
兵隊
何せ、王は多忙なんです
(なまえ)
あなた
さっきからそればっかりじゃないですか
兵隊
そろそろ帰ってくれないかなぁー?
(なまえ)
あなた
は?
兵隊
大体、人間が王に会うなんて図々しいんだよ
DY
DY
っ…何言って…



門兵は急に下を向いてクスクス笑いながら



低い声で話し始めた。



それはとても不気味で背筋が凍ってしまうほどだった



あなたヒョンもそれほどまでとはいかないが



戸惑っている様子だった



兵隊
会えないって言ってんのに、なんでずっといるかな
兵隊
まさか中の人間が余計なことをしたか?
兵隊
だから異界の人間も逃げ出した
兵隊
俺たちが利用して最後は殺そうとしたのに
DY
DY
…っ!!



異界の人間を…利用して………殺す?



異界の人間ってもしかして僕達?



シヨ二ヒョンは僕たちを殺そうと?



嘘だそんなわけ…


(なまえ)
あなた
ドヨンっ、様子がおかしい一旦ひこう!



う、嘘だ…シヨ二ヒョンが







僕たちを騙して…殺す…?




なんで…………どうしてよ………




あの優しさは嘘だったって言うの?




(なまえ)
あなた
ドヨンっ……!!!
DY
DY
えっ
悪魔
悪魔
あー、人間の姿ってほんとに息苦しい
悪魔
悪魔
こいつらはめんどくさいし、ここで殺しても問題ないよねぇ


違うことに気を取られすぎて



姿が変わった兵隊に気づかなかった



あれは、タル国から逃げ出す時にいた悪魔だ…



あ、またあの黒い魔法…ボク…今度こそ…




(なまえ)
あなた
ドヨンっっっ!!!!!



次の瞬間見えたのは黒い煙だった



確かに魔法は放たれたはず爆発音だって聞こえた



なのに、痛みは全然しない



DY
DY
っ………あなたヒョン"!!
(なまえ)
あなた
大丈夫か?
DY
DY
ヒョン…その目…
(なまえ)
あなた
この魔族少し強い…けど、とりあえずもう大丈夫


ヒョンの昔噛まれたという方の左目は



いつもの綺麗なオーロラ色の瞳とは全然違い



赤い瞳に染って、変な模様が浮かんでいた



さっきまでいた魔族はいなくなっていて



ヒョンの手からはプスプスと炎が残っていた



親衛隊
殿下っ!!


あまり敵意を見せると良くないからと言って



近くまでは来ず少し遠くで待機してた親衛隊の兵士が



ものすごい速さでやってきた



あなたヒョンは少しふらついてるがまだ表情に余裕があった



親衛隊
大丈夫ですか!?物凄い音が!!
(なまえ)
あなた
私は大丈夫だ。1回戻る、急げ!ドヨンのことを必ず守れ!



急ぎ足で森の中を小さい馬車で戻っていく



あと出発するだけというとこで再び禍々しい魔力を感じる



悪魔
悪魔
門の奴がやられたから来てみたけど、たったこれだけの人数にやられてるのか?
悪魔
悪魔
油断するな、王が1番気にしてる炎の子がいるらしい。
悪魔
悪魔
え!?そうなの!?
悪魔
悪魔
あぁ。多分。あの中だな。


馬車の中から外の様子を見てると



10人程度の悪魔がこちらへ飛んできていた



この人数は少しまずいかもしれない


(なまえ)
あなた
親衛隊!馬を走らせろ!あいつらは私が相手する!
親衛隊
ですが、走りながらでは!
(なまえ)
あなた
はやくしろっ!命令だ!
親衛隊
っ…絶対に落ちないでくださいね!
親衛隊
進め!



親衛隊のもつ鞭が馬を打つと馬はものすごいスピードで走り始めた




少し走りが安定したところでヒョンは出口の小さな窓から




馬車の屋根へ上がり、悪魔のいる方へ向き直った




(なまえ)
あなた
ドヨン、絶対出てくるなよ。
DY
DY
でもっ、ヒョン!僕も戦えます!
(なまえ)
あなた
テヨンに…生きて連れ帰ると約束した。大丈夫だ。


肩にポンっと手を置くとヒョンは見えなくなってしまった



















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