宏太side
病院について慧が処置室に入って1時間程たった。
「……慧」
光「…宏太、慧は絶対大丈夫だよ」
「……そうだよな」
しばらく沈黙が続いた中処置室のドアが開いた。
ガラガラ
「先生!!慧は!?」
裕「慧くん、意識が戻って今は安定してます。」
「……良かった」
裕「お兄さん、少し、お伺いしたいことがあるのですが少しお時間よろしいでしょうか?」
……お伺いしたいこと?慧は大丈夫じゃないの?
「……はい」
裕「では、こちらへ。あっ、お連れ様も来ます?」
正直1人じゃ不安、
「光も来て。」
光「わかった」
裕「じゃあ、お2人ともこちらへ」
そう言われて連れてこられたのは会議室みたいな所
裕「どうぞ、お座り下さい。」
「……失礼します」
そして、中島先生が話し始めた。
裕「今回の発作は不整脈から起きた心不全によるものだと思います。ですが心不全には初期症状があるはずなのですがそれらは見られませんでしたか?」
「初期症状……」
裕「はい、例えば倦怠感だったり、めまいや頭痛、手足などのむくみなどあったりしてませんでしたか?」
光「めまいなら今日のお昼クラっと倒れかけて俺が支えました。」
裕「やはりですか……慧くんは、もしかしたら初期症状を隠していた可能性があります。」
「隠してた……?」
裕「でも、詳しいことは本人に聞かないと分からないと思うので、目が覚めたら話を聞いてみますね。
慧くんの所案内しますね、」
「お願いします……」
慧がいる部屋へ向かった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。