あの後先生が来て朝の会が始まり
なんとか喧嘩?は収まって
すぐに放課後になった
それにしても瀬川さん怖いなぁ…
もっと優しい感じだと思ってたけど
あんまり敵に回さない方が良さそうだなぁ…
あゆみ「田端さん…ちょっといいかな?」
朝から思ってたけどフラグ回収早くない???
もうフラグ回収のプロなのでは?
嫌な予感しかしないけど一応行くか…
『大丈夫、です…』
もう特別教室棟だよ??
私の事シバく気満じゃん!!!
怪我はしたくないな…
あゆみ「田端さん、わたしの言いたい事はもう分かるよね?」
『ちょっと身に覚えがないと言いますか…』
…覚えしかないけどね
あゆみ「分かってないならはっきり言うわよ、キヨは私と結ばれる運命なの。
私はヒロインでキヨはヒーローなの、それ以外の結末は絶対にないの。
だからモブのあなたが手出さないでもらえる?」
うわ…自覚してるタイプのヒロインだったかぁ
厄介すぎるでしょ…控えめに言って痛いわ
しかも改めて他人からモブって言われるとなんかムカつくんだけど!
私の性格悪い部分が出ちゃうのはもう仕方ないよね!!!うん!!
『瀬川さん、何か勘違いしてるようだけど私が手を出したんじゃなくてあくまでもキヨから関わってきたんだよ?
もし仮に瀬川さんが言った通り本当にあなたとキヨが結ばれる運命なんだとしたら運命の相手くらいちゃんと手懐けといたらどうです??』
あれ?私今めちゃめちゃかっこよくない??
なんかヒロインみたいじゃない??
あゆみ「なっ!!手懐けるって!キヨはペットじゃないのよ!?」
『その言葉めっちゃブーメラン刺さってるけど大丈夫??
さっきから勝手に私と結ばれるとかほざいてるけどそれって本当にキヨも同じこと考えてると思ってるの??
勝手に人に我儘言って手元に置いておいてる癖に自分は他の男子にも媚び売ってんじゃん。
キヨの意見考えたことあんの?
キヨはあんたの所有物じゃないよ。』
あゆみ「なによ!!あんた何がしたいわけ!?数日でキヨのこと全部知った気になってんじゃないわよ!媚び売ってないし!!もういいわ、あなたと話してると疲れる…!」
おっ勝った…かな??
疲れたぁ…
それにしても、何がしたい、か…
強いて言うなら私もヒロインになりたいのかな
心の中ではモブでいることを望んでるけど
やっぱり私もそこら辺の女と一緒ってわけね
ならヒロインになってやろうじゃない
なんか燃えてきたなぁ
瀬川さんむかつくし!!
キヨ「…あのぉ、、」
『えっ!!なんでいんの!?』
キヨ「なんかでかい声聞こえたから来てみただけだけど笑」
『…いつから、でしょうか』
キヨ「俺の事手懐けとけみたいなとこから?」
『それほぼ序盤だね、うん
もう最悪詰んだわごめんね気持ち悪くて!!!』
キヨ「気持ち悪いって、あなたが?」
『当たり前じゃん、知り合って数日の女に全部分かったようなフリされて勝手に仲良い女子に説教してムキになってさ、、気持ち悪さこの上ないよね、ごめんね』
キヨ「いや、気持ち悪くないけど?」
『そうだよね、ごめんね、縁切りたいよね…ってえ???』
キヨ「寧ろ俺の言いたいことほぼ代弁してくれて嬉しいんだけど笑
あゆみのことは友達としては嫌いじゃないけど全く好みじゃないし最近ウザかったから正直助かったっていうか、、」
『…へ???』
キヨ「まあなんつうか、ありがと!!そんだけ!!
ほらっ!帰るぞ!」
なんで私感謝されてんの??
失礼だけどこいつ頭どうなってんの??
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。