第8話

「疲労」
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2022/09/22 14:25







「愛鈴、もう二年生だね」


久しぶりに喫茶店に来て、深春とお茶をしていた。



深春はパンケーキを口に入れて、



目をキラキラさせている。



余程美味しかったんだろうな。



「二年生とか実感ないね」



「そう?」



「うん」



二年生になったら部長にならないといけない。




三年生が引退したら、投票が始まる。





画力は上げたし、後輩と仲良くしたらいい。




上手くやらないと。






深春といるために。





「ねぇねぇ、二年生では同じクラスになれるかな?」
「なりたいな」





深春を近くで見ていたいな。




「同じクラスになったら、すぐに部活行けるね」




「ふふっそうだね」



同じクラス…か、夢みたいだね





























「ぁあ…まじかぁ…」



「…しょうがないよ、深春」




同じクラスにはなれなかった。


「…じゃあ、また今度の部活でね?深春」



「あ……そっか」





正直、深春は成績良い方だというわけではない。



お母さんは成績が良くない人とは関わるなって



言ってくるから。





部活がある日は、門の方から一緒に並んで歩ける。



先生達って言うのはよく友達とかの話を



親にしてくるから、あんまり校内で喋れない。







「またね」



「うん、またね~」


















始業式が終わり、教室に戻った。





私達にとって新しい教室は新鮮だった。



ロッカーに何も入ってないっていうのも見慣れない。









私の席は後ろの方だった。




……隣が深春だったら良かったのに。







そんなことを考えているうちに、教科書が配られた。




これを持って帰るのだと思うと憂鬱だ。




他にも袋はあるけど、重さは変わらない。




何冊かロッカーに入れて良いのが幸いだ。








「…」






皆、友達と帰るのかな。






「深春は誰と帰るのかな」










…部活に早く行きたいな。


















「ただいま」


私は家のドアを開けて、靴を揃えて



私は自室に入った。









「おも…」




何日かにわけて持って帰れたらいいのに。










さ、塾に行かないと。




今日も夜まで塾がある。




頑張らないとね。












「あ、お母さんお帰りなさい」


「ただいま」



「塾行ってくるね」






「わかったわ」







制服のまま私は外に出た。










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