呆気なかった。
思わず少しの間固まるぐらいには、驚いてしまった。
心配性ですね、と少し笑うめりなに安心して任せられると全身から力が抜けていくのが分かる。
遊ぶ(からかったり煽ったりする)ためには席を立つ。
読みかけの本に挟んだ栞が光に反射して光るのを横目にそれならばと芽亜はミアから貰ったクッキーを渡した。
めりなが自慢をすると2人は不愉快そうに眉を寄せ、心愛は舌打ちを繰り返し、寧桜はハンドサインでその気持ち悪い気分を表す。
態度には出ていないが、どこか目をキラキラとさせためりなには一切響いていなかったが。
写真?と、2人の声が重なり、しばらく公園には風の音と葉の音が鳴る。
すぐに心愛がハッとしてめりなにオウム返しをする。
ぐぬぬと呻き声をあげるが、クッキーの誘惑に負けめりなが示した条件を呑んだ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。