第98話

sunmo ①
9,089
2021/08/27 13:50
〖あなたside〗





スンミン
スンミン
ヌナ〜〜っ!



可愛らしい笑顔で手を振りながら、わたしに駆け寄る後輩のスンミン。




スンミン
スンミン
ヌナ!ヌナ!見て!
(なまえ)
あなた
ん?なにこれ?
スンミン
スンミン
ヌナに似てるなって思って!



可愛い子犬のキーホルダーだった。



(なまえ)
あなた
ふふっ(笑)これわたしってより、スンミニに似てるよっ(笑)
スンミン
スンミン
えー?そうかなー……?
まん丸の目がヌナに似てる
(なまえ)
あなた
全体的にスンミニに似てる(笑)
スンミン
スンミン
じゃあ、ちょっと待ってて
(なまえ)
あなた
え?なに?




また、駆け足でどこかに行ってしまった。
ここは大学の中庭。
ちょうど空きコマで中庭をふらーっとしていたらスンミンに話しかけられた。
スンミンもきっと空きコマなんだろう。大学の外に小さな雑貨屋さんがあるから、きっとそこで見つけたキーホルダーなんだろうなあ……。



スンミン
スンミン
はぁ、っ、ぬなっ、!



息を切らしてまた戻ってきた。
両手を膝において肩で息をしている。


(なまえ)
あなた
そんなに走らなくても私待ってるのに〜
スンミン
スンミン
はいっ、これ!



差し出されたのはさっきの子犬のキーホルダー。




(なまえ)
あなた
このキーホルダーくれるの?
スンミン
スンミン
そう!




と言って、同じキーホルダーをスンミンが手にしている。



スンミン
スンミン
おそろい!




そう言って嬉しそうににこにこと笑うスンミン。
こういうところが子犬みたいなんだよ〜?(笑)




(なまえ)
あなた
本当にもらっていいの?
スンミン
スンミン
うん、ヌナにもらって欲しいし、それに……
(なまえ)
あなた
それに?
スンミン
スンミン
おそろい、がほしくて、



恥ずかしそうにそういうスンミン。






オーマイエンジェル……。





もう子犬というか天使にしか見えない。
わたしは本当にかわいい後輩に懐かれました。





切実に、弟に欲しい。





呑気にそんなことを考えていた。









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